| 2007年度第2回 ピア大阪人権講座報告!! 「障害者の地域自立生活を支える権利擁護」 |
| 講師陣プロフィール |
| パネラー: 清水明彦(しみず・あきひこ)さん(のまネット西宮センター長) 内田扶喜子(うちだ・ふきこ)さん(特定非営利法人PAS(パス)ネット相談員) コーディネーター: 西留一浩(にしとめ・かずひろ)さん(自立生活支援センター・ピア大阪) |
| 日 時:2007年9月1日(土)13:30〜16:30 場 所:大阪市立早川福祉会館 参加者:34名 |
| のまネット西宮 清水(しみず)さんより 26年前の青葉園(あおばえん)の発足当初より、「授産」や「更生」の使命を持ち合わせておらず、日々集まって何をするのか?という「活動」の模索から事業が展開されてきました。一人ひとりの存在につき動かされ、互いにわかりあおうとする極めて自然な展開となり、わかり合うためかかわり合い、さまざまな場を共有・共感していくために、一緒に街に出向いていくようになりました。そんな中で立ち上がってきた主体が青葉園(あおばえん)の「活動」を作り出していきました。既存の価値を押しつけるのではなく、むしろ、それをはねのける力に動かされながら、一人ひとりのプログラムが生まれてきたのです。
自立支援法が施行されて 自立支援法でいう「個別支援計画」は本人中心の「個人総合計画」に、「サービス管理責任者」は「本人中心支援責任者」に読み替え、「相談支援事業」の本人中心による創造構築的展開も含め、「本人中心主義」「本人計画主義」の実践、実体化を図りたいと考えています。 最後に 人は一人の人間として存在し、自分自身の人生をその主人公として生きる。その主体は、その人の生きる関係世界(本人中心の支援の輪)の共通の希望として、それを含み込む社会の中に明確に立ち現れています。 それは、障害があるなしにかかわらず、どんなに障害が重くとも。今、私たちは、人間の存在の価値を踏みにじり、主体をうめころそうとする力に徹底的に抗していく実践運動をすすめていかねばなりません。 |
| PAS(パス)ネットの内田(うちだ)さんより 「このまちで私らしく生きる」という映像を通して、青葉園(あおばえん)の利用者のAさんの地域生活(せいかつ)のようすを紹介されました。 Aさんの暮らしの背後には、PAS(パス)ネットも含めた重層的構造の支援ネットワークがありますが、その中核的存在が、重度の障害がある人の活動拠点「青葉園(あおばえん)」です。「本人の意思をどう確認するのか」というのは、支援者が必ずぶつかる困難・不安です。そもそも日本の障害のある人、ことに重度の障害のある人は自分の意思や気持ちなど聞いてもらえない存在で、「意思はない」とさえ扱われてきました。「本人主体」は今では当たり前に言われることですが、それでも、支援者の勝手な押し付けや引き回しになる危険をいつもはらんでいます。 青葉園(あおばえん)にとっても、これは大きな課題ですが、その取り組みの中から言えることは、本人の気持ちに近づこうとする支援者の、相互の関わりの中から、本人も意思を表明しようとする力をつけていくし、支援者もくみ取る力を獲得していくということです。相互にエンパワーメントしあうといってもいいと思います。 多くの実践を積み重ねて、ようやく「地域で生きる権利」をAさんが手に入れることができるわけで、それが失われないようにするためにも、手をこまねいてはいられない状態です。それは、日本の福祉の貧困、権利意識の薄さを示しています。福祉関係者の方には、地域から排除したところで手厚くしても、それは「劣等処遇」の土俵の上でのことだと、強く異議を唱えていただきたいと思いますし、法律関係者の方には、この現実に必死で爪を立てられる人、あるいはバックアップする支援構造がないと、地域にとどまり続けられないという状況を理解して、法的整備の取り組みをお願いしたいと思います。そうでなければ、個別の苦労と悲惨が繰り返されることになります。 Aさんと青葉園(あおばえん)が拓いた暮らしを、特別なものとせず、誰もが使える普遍的な仕組みとして、地域社会をつくるための努力を、皆で続けていければと思います。
おわりに 自立支援法でいう「個別支援計画」は本人中心の「個人総合計画」に、「サービス管理責任者」は「本人中心支援責任者」に読み替え、「相談支援事業」の本人中心による創造構築的展開も含め、「本人中心主義」「本人計画主義」の実践、実体化を図りたいと考えています。 |