■表紙 KSKQピア大阪ニュースドリーム22号 2008年9月発行 2008年度 第2回ピア大阪人権講座報告 表紙写真 2008年度 『第2回ピア大阪人権講座』舞台を背に左側からコーディネーターの愼英弘(しん・よんほん)さん、そのお隣には右側へ講師の奥山泰行(おくやま・やすゆき)さんはマイクを持って講演され、西滝憲彦(にしたけ・のりひこ)さん、秋元喜代子(あきもと・きよこ)さんと順に座っている様子 --------------------------------------------------------------------------------------------------- ★内容★ ◎連載企画「私にとっての障害受容」パート8 ◎ピア大阪 自立体験室 ◎2008年度 第2回ピア大阪人権講座報告 ◎情報資料室コーナー ◎御堂筋線 西田辺駅にエレベーターがつきました!!パート2 視覚障害者の場合 ◎大阪市移動支援事業の一部変更について 〜現状と課題〜 ※このニュースドリーム22号では、大見出しの先頭には■、小見出しには◎を付けています。 --------------------------------------------------------------------------------------------------- ■連載企画!!「私にとっての障害受容」パート8 イラスト 封等と一輪の花 当事者なら障害があることで一度は悩みしんどい思いを抱えたことがある人は多いと思います。障害受容ができにくい理由は人それぞれですが、何かをきっかけにもっともっと自分を好きになって楽しい人生を送ってもらいたいという願いを込めて『ニュースドリーム』では当事者の方々の障害受容をめぐっての連載です。8回目の今回は大阪盲ろう者友の会で活動されている町田 拓(まちだ・たく)さんです。  ◎プロフィール 町田 拓 (まちだ・たく)  1963年9月25日生まれ(44歳) 障がいの種類及び程度  視覚=1級  聴覚=2級 写真:帽子をかぶっている町田(まちだ)さんの上半身  子どもの頃は病弱だった。喘息をもっていて、いつも喉がゼーゼーいっていた。 小学2年か3年の時に、大きな病気をして1ヶ月ほど入院した。入院後しばらくは、一日中点滴をしていたので、起きることができなかった。  一週間ほどで点滴が取れて、起きてもよくなったので、起き上がっていざ歩こうと思ったら、足が動かなかった。一週間ずっと寝ていたので、歩き方を忘れていた。  それまでは、「歩くこと」は当たり前のことと思っていたが、「歩く」ということが、素晴らしい能力であることを知った。  1998年に病気になり入院。入院後すぐに意識不明となり、2ヶ月間生死の境をさまよう。結局、命は助かったが、視覚と聴覚を失った。  2001年に人工内耳の装着手術を受け、現在リハビリ中。 現在は、大阪盲ろう者友の会の事務局長として、NPO法人設立に向けて準備を進めている。 タイトル:暗闇の中の一筋の光 盲ろう者とは?  視覚、聴覚の双方に重度の障がいを併せ持つ者。要するに、見えない(見えにくい)+聞こえない(聞こえにくい)の障がいのある人のことです。私達当事者の立場からいうと、単なる視覚障がい者でも、単なる聴覚障がい者でもない、独自の障がい種別と思っているのですが、世の中には、まだそのような意識は根付いていないようです。その証拠に、辞書に「盲ろう」という言葉はありませんし、ワープロで「もうろう」という言葉を検索しても、「朦朧(もうろう)」という漢字しか出てきません。また、新聞やテレビのニュースなどで、「盲ろう者」という言葉を一般的に使用しているケースは、ほとんどありません。 イラスト1:男性の肘をつかんでいる白杖の視覚障害の男性 イラスト2:手話をする男性  ちなみに、この「盲ろう者」という字は、「盲」は漢字で書きますが、「ろう」はひらがなで書くことが多いえす。何故だかわかりますか? 理由があるのです。別に、「聾」の字が書くのが難しいからという理由ではありません。聞いた話によると、「聾」の人は、この字そのものに対して嫌悪感を覚えるらしく、この字を見るのもいやだと言う人が多いそうです。だから、「ろう」はひらがなで書きます。なので、「盲」は漢字で、「ろう」はひらがなで書くのが一般的になっています。  盲ろう者を細かく分けると、四つに分類することができます。少し見えるか、ほとんど見えないか。少し聞こえるか、ほとんど聞こえないかの違いです。少し見える人のことを「弱視」と言います。少し聞こえる人のことを「難聴」と言います。そして、ほとんど見えない人のことを「盲」、ほとんど聞こえない人のことを「ろう」と言います。これらを組み合わせて、四つに分類することができます。 (1)少し見えて、少し聞こえる人 = 「弱視難聴」 (2)少し見えるが、ほとんど聞こえない人 = 「弱視ろう」 (3)少し聞こえるが、ほとんど見えない人 = 「盲難聴」 (4)ほとんど見えない、ほとんど聞こえない人 = 「全盲ろう」 単に「盲ろう者」と言えば、この四つの総称です。その中で特に、ほとんど見えない、ほとんど聞こえない人のことを指して、「全盲ろう」という言葉を使います。少し意味が違います。 盲ろう者とのコミュニケーションは、極めて困難です。何故なら、多くの盲ろう者は、声を出すことができないからです。そのような人が意思表示の際に使う方法は、ほとんどが手話です。手話のみで意思表示をすることが、どれほど困難であるか、おおよその察しはつくのではないでしょうか。例えば、街中の雑踏の中で、誰かが大声を上げれば、ほとんどの人が振り向くでしょう。しかし、街中の雑踏の中で、誰かが手話をしても、振り向く人はまず皆無と言ってよいでしょう。このように、社会との隔絶を余儀なくされている盲ろう者に対してコミュニケーションの支援を行うことは、社会の義務と言ってよいと思います。 盲ろう者になって思うこと  私自身、35歳まで障がいをもっていなかったので、障がい者の存在を日常生活の中で意識することはありませんでした。街中で困っている障がい者がいても、知らん顔をして通り過ぎていました。学生時代に一度だけ、駅のホームで、白杖を持った人が一人で歩いているのを見かけたので、手を差し伸べて、誘導したことがありましたが、あとで考えてみると、ただの自己満足に過ぎなかったと反省しました。 写真:帽子をかぶりサングラスをかけている町田(まちだ)さんの上半身    世の中には、障がい者にかかわる活動や、ボランティア活動に従事することを美徳ととらえている人が多いような気がします。特に、盲ろう者にかかわる人の中には、「ボランティアこそ正義」と考えている人が多いようです。当事者の中にも、「ボランティアが当たり前」と思っている人がおられます。 私が障がいをもっていなかった当時、「盲ろう」という障がい種別があることを知りませんでした。自分が盲ろう者になってみると、なぜ盲ろう者の存在が世の中にあまり知られていないのか?  その理由が少しわかったような気がします。盲ろう者に携わる支援者のほとんどがボランティアなので、自分の都合が最優先で、盲ろう者のことは、どうしても後回しにされてしまうことが多いからではないでしょうか。盲ろう者にかかわる活動を正式な職業として位置付ける必要があると思います。盲ろう者が真に自立した生活を営むためには、安定した支援体制の確立が何よりも重要と感じます。 写真:大阪盲ろう者友の会の皆さんの様子 盲ろう者として生きる 人間、生きていく上で、さまざまな「壁」にぶつかります。大抵の人は、その「壁」を乗り越えて、前に進んで行きますが、弱い人間は、「壁」に押しつぶされて、倒れてしまいます。 私の前に立ちはだかっていた「壁」は、絶望的に高く、絶望的に大きな「壁」でした。その前に立ったとき、「もう、これ以上先には進めない」と思いました。周りを巨大な壁に取り囲まれ、光も音も入らない暗闇の中に、一人だけ取り残されたような気がしました。「壁」の外から投げ込まれる「餌」を、ただひたすら待っているだけの状態でした。この巨大な「壁」に押しつぶされそうになりました。しかし、暗闇の中を壁伝いに歩いて行くと、意外と近くに、大勢の仲間がいることがわかりました。「自分は一人ではない」と思うと、巨大な「壁」も、あまり苦にならなくなりました。そして、私たちは行動を開始しました。巨大な「壁」に「穴」をあけるために。 長い長い年月をかけてあけた「穴」は、針の穴ほどの小さな穴ですが、そこから差し込んで来る一筋の光は、私達に大きな夢と希望を与えてくれました。また、その光に照らされて、さらに多くの仲間の存在も知ることができました。 乗り越えることのできない「壁」の前で、何もせずに、ただ手をこまねいているだけでは、絶対に前に進むことはできません。でも、「壁」を壊せば、前に進めるのではないかという気持ちに変わって来ました。その勇気を与えてくれたのも、多くの仲間の存在や、支援者の協力のおかげだと思います。 これからも、この「穴」を、もっと大きな「穴」に広げるために、活動を続けていきたいと思います。どんなに巨大な「壁」でも、「穴」が大きくなれば、いつかは崩れ落ちるときが来ると思います。その日を信じて…。 --------------------------------------------------------------------------------------------------- ■ピア大阪 自立体験室  洋室(ベッドのお部屋) 写真:第2体験室(洋室)ベッドの右どなりに洋服かけ、テレビやビデオ、CDラジカセが置いてある。  すでにご存じの方も多いと思いますが、ピア大阪の自立生活体験室について改めてご紹介させていただきます。  自立生活体験室には和室と洋室があり、体験宿泊していただくことによって、実際に体験し自立生活のイメージを描き、障害者が自分で選ぶ(自己選択)、自分で決める(自己決定)ということの大切さを知るきっかけになります。実際の経験を通じて、日常生活や将来の自立生活に生かしていきましょう! 自立生活をしてみたいけど不安だなぁ〜と思っているあなたもぜひ一度自立生活体験室を利用してみませんか? きっと自立への大きな第一歩になるはずです。  宿泊による自立体験以外にも、日中活動の場として使っていただける「デイ利用(日帰り)」も提供しています。(例えば、調理実習・浴室利用・絵を描くなど) ぜひご利用ください。  イラスト:キャンパスに向かって口に筆をくわえて絵を書く車いすの人  <利用していただく上での注意事項> 1.自立生活体験室の利用には予約が必要ですので、事前にご連絡ください。 (電話 : 06−6622−1180) 2.宿直員の配置の都合がありますので、体験室宿泊の予約は利用日の1ヶ月前までにご連絡くださるようお願いします。 3.土・日の宿泊と、祝日とその前日の宿泊利用はできません。 4.宿泊利用の場合、必ず介助者をつけてください。単独での利用はできません。 例えば、ここがすごいんです!  ピア大阪の自立体験室には、他にはあまりないホイスト等の介助機器や高さが調節可能な流し台等の設備があります。普段、家のキッチンでは料理がしにくいと思っているあなたも大丈夫! 体験室の流し台は、何と自分が料理しやすい高さに簡単に変えることができるんです。すごいでしょ!! デイ利用の一番人気も、調理実習のご利用です。これを機に、料理の腕を磨いてみませんか? 設備が整えば、意外と料理は楽しかったりしますよ。まずは、見学に一度来てください。   デイ利用、及び宿泊利用の利用者負担金については、ピア大阪までお問い合わせください。  ぜひ、社会資源のひとつとして、自立生活体験室をご活用ください。ご相談にも応じます。 スタッフ一同、皆様のご利用を心よりお待ちしています。 --------------------------------------------------------------------------------------------------- ■2008年度 第2回 ピア大阪人権講座報告 障害者にとっての裁判員制度 〜課題と展望〜 講師  西滝 憲彦(にしたき・のりひこ)さん <聴覚障害当事者 大東市(だいとうし)障害者生活支援センター 所長> 秋元 喜代子(あきもと・きよこ)さん <視覚障害当事者 守口(もりぐち)障害者生活支援事業所 職員>   奥山 泰行(おくやま・やすゆき)さん <ナンバ合同法律事務所 弁護士> コーディネーター 愼 英弘(しん・よんほん)さん <四天王寺(してんのうじ)大学大学院 教授> 日時: 2008年7月19日(土)13:30〜16:30 場所 : 大阪市立早川福祉会館(おおさかしりつはやかわふくしかいかん) 4階 第3会議室(ホール)   参加者:74名(内、当日は多くの当事者【視覚障害者14名、聴覚障害者10名、盲ろう者6名、肢体障害者2名】、介助者21名と支援者等。)  まず、愼英弘さんから 今回の人権講座の趣旨について説明がありました。裁判員は辞退できるのか。辞退できないならば、障害者にとって裁判員になったときの問題点はなにか。コミュニケーションの問題、移動の問題などをどうクリアしていくのかということについて考えいくということでした。 写真:コーディネーターの愼さんが舞台を背にマイクをもって講演している様子  奥山弁護士からは、 一般的な刑事事件の手続きと裁判員制度の概要説明がありました。刑事事件の立証責任と無罪推定について、裁判員制度の前の予備知識として話していただきました。次に裁判員制度にかかる刑事事件の内容、公判への立ち会い、評議・評決についてです。また、裁判員候補者リストの作成など、裁判員になるまでの流れの説明もありました。この時に、裁判所では誰に障害があるのかなどの情報は全くない状態です。調査票も現段階では、様式が定まっていないので、障害等について記載する欄があるかどうか詳細は不明です。障害があるということだけでは、裁判員を辞退できない。裁判員の職務の遂行に支障がある場合は、裁判員になれない場合がありえる。しかし、調査票が送られてきた段階で裁判員になれない理由を書けば、辞退の可能性はある。裁判所のバリアフリー化等の準備も進んでいるが、具体的なことは声をあげていかなければならないと感じている、などの話がありました。 写真:講師の奥山弁護士が舞台を背にマイクをもって講演されていて、左側には講師の西滝さんがいる様子  次に西滝さんからは、 聴覚障害者の立場からお話いただきました。今まで聴覚障害者は国から排除されてきました。むかしは立会演説や政見放送などに手話通訳者の配置がされなかったり、資格の欠格条項の問題もありました。今回の裁判員制度は、聴覚障害者が最初から国民の中に入っており、評価できるものです。そして、聴覚障害者が裁判員に選ばれた時に、裁判員の責務を果たすのはもちろん、手話通訳者の配置についても考えています。司法の中での手話通訳のシステムの保障、そして言語として認められ、社会の中で認められ、手話通訳士の立場も高められるようであってほしいと考えています。その体制づくりとして、手話通訳者の養成や研修など、これからの課題があります。全体として最高裁判所は、聴覚障害者のことをわかっていないので、説明する場をつくっていきたいと思います、という話がありました。 写真:講師の西滝さんが舞台を背に手話でお話している様子 イラスト:女性が「手話」という手話をしている  秋元さんからは、 視覚障害者の立場からお話いただきました。視覚障害者の中では辞退したらいいのではという人が多かったが、話をしていくうちに変わってきた。裁判所の方も今は、障害を理由に辞退を申し出たら受理する方向に変わってきている。裁判所での話では、裁判員の選任手続き等の情報保障は行う。しかし、法廷での証拠書類は点訳等しない。視覚障害者が裁判員になった時には移動支援等の配慮をする、などの話がありました。  障害者が最初から、一個人として裁判員となれるという発想はすばらしいので、改善・解決の必要なことについて考え、裁判員として参加しようということが大事だと思います。しかし、法律に知識のない人が裁判に参加し、刑を言い渡すというのはいいのだろうかという疑問点もあります。情報の保障では、資料の提供の方法と裁判の最中の状況説明の問題があります。盲ろう者についても通訳保障はあるだろうが、それ以外の保障は今のところわからない、という話がありました。 写真:講師の秋山さんが舞台を背にマイクをもち、資料を見ながら講演している様子  会場からは、 「障害者身の体験学習と啓発の観点から模擬裁判の実施はないか」「障害者の参加にはさまざまな配慮が必要であるが、理解してもらえるか」「裁判員制度は裁判制度の民主化につながるのか」など多くの質問が寄せられ、活発な論議がされました。 最後にコーディネーターの愼さんから「裁判員を辞退するのではなく、障害者のおかれている偏見や差別などの状況を改善するためにも、また、障害者について社会の人々にさらに理解・認識してもらうためにも、裁判員になって活動し、障害者自身の状況を改善していく努力が必要である」との話があり、人権講座を終了しました。 (文責:長谷川(はせがわ)) 写真:会場の様子 --------------------------------------------------------------------------------------------------- ■情報資料室コーナー 私もママになる! 背髄損傷女性の出産と育児  2008年7月刊 B5版132頁 6000部、無償配布されます。 締切り9月末 写真:本の表紙  第1部は、脊髄損傷になった当事者の恋愛、そして結婚、妊娠、出産、育児の経験談。受傷してできなくなったことがあっても、周囲のサポートや育児環境を工夫することでたくましく子育てされている10人のママたちが「生の声」で出産・子育ての経験を語っています。 第2部では、専門家のアドバイスが盛り込まれています。   結婚や出産を反対された方々があきらめず前にすすむことができた力強さを、妊娠・出産を考えている脊髄損傷女性や医療関係者の方だけではなく、別の障害や障害のない方など、たくさんの人に読んでいただきたい一冊です。(杉井(すぎい))  ご希望の方は、【郵便番号・住所・氏名・障害種別または職業】を明記の上、特定非営利活動法人 日本せきずい基金事務局までお申し込みください。(送料も含め無料)  FAX:042−314−2753  メール:jscf@jscf.org --------------------------------------------------------------------------------------------------- ■御堂筋線 西田辺駅にエレベーターがつきました!! パート2 視覚障害者の場合 写真:西田辺駅(にしたなべえき)地上エレベーターの入り口    前回の取材では、車いすに乗っているスタッフの視点で取材に行きました。今までと違いインターホンで駅員さんを呼ばなくてよくなり時間短縮と安全面で利用しやすくなったエレベーターですが、他の障害、とりわけ、視覚障害の人はどうなんだろう? と思い第2弾を企画しました。  今回は、ピア大阪のピアカウンセラーである三原(みはら)ひろみさんにご協力していただき視覚障害者の立場でエレベーターの設置について調査してきました。 ◎エレベーターまでのアクセスについて  まず、なかもず方面のホームの改札を出ると、点字ブロックは通路端の階段につながっていました。奥のエレベーターに行くには少しスロープがあるので、スロープの所は点字ブロックがいったん切れて、平らになると再び始まります。 写真:地下のエレベータ前の通路  スロープがあるため、エレベーターに行くまでの道しるべである点字ブロックがいったん切れている。慣れていないと視覚障害者はエレベーターまで迷ってしまう。エレベーターの表示は改札を出る手前にありますが、有人改札を通ると、その表示は見えません。  弱視の場合で表示などが見えない人にとっては、点字ブロックと音を頼りにエレベーターをさがすことになります。点字ブロックは先ほど書いたように一部途切れているし、エレベーターの誘導チャイムもないので、初めての利用、もしくはエレベーターの存在を知らない人は使うことが困難です。 ◎エレベーターのボタンなどについて  エレベーターの前では、乗るためにボタンを押さないといけませんが、そのボタンが右にあったり、左にあったりまちまちで、さらに高さもまちまち、位置関係(例えば呼び出しボタンが上にあるか下にあるか、開・閉ボタンが上にあるか下にあるかなど)もまちまちなのでさがすのに時間がかかることも多いです。駅のエレベーターのボタンには点字もついていますが、弱視の人や点字が読めない人には点字があればいいわけではありません。ボタンの表示がわかりやすいものであったり、触ってわかるものであるとこういった人にもわかりやすいです。ちなみにこの駅のエレベーターの外のボタンは矢印が浮き出ているので触ってわかりました。  エレベーターの中の表示はなかもず方面と梅田(うめだ)方面では少し違いました。なかもず方面は、ボタン全体に電気が入っていて、黒い字で「地上」などと表示されています。梅田(うめだ)方面はボタンそのものには電気が入っておらず、文字の部分だけ※LED(エルイーディー)(発光ダイオード)方式で光っていました。どちらの方が見やすいかというのは、障害によって、また見え方によっても違います。ちなみに私はLED(エルイーディ)の方がコントラストがはっきりしていて見やすかったですが、別の視覚障害者に聞くと電気が全体に入っている方がいいと言っていました。  車いすの人と共通して感じていることは、駅のように上と下の2ヶ所しか停まらないエレベーターは乗るとボタンを押さなくても自動的に動いてくれ、助かるということです。西田辺(にしたなべ)駅もそのタイプでした。 写真:西田辺(にしたなべ)駅、地上エレベターのボタンを三原(みはら)さんが押している様子 ※LED(エルイーディー)とは、ごく単純に言えば電気を通すと半導体が光るという物です。半導体というのは電気を通すわけでもなく、まったく通さない物でないという中途半端なものです。それが光るので、あまり電気を消費しないということです。 @電球は電熱線に電気を通すと熱が発生し、赤く光る。 A蛍光灯は、いわゆる雷の光。電気を放電させて光らせる。 BLED(エルイーディー)は電気を通した半導体が光る。(赤色・橙色・黄色・黄緑・緑色・青色などの光を発する) ◎地上でのエレベーターへのアクセス 写真1:駅階段付近にある駅マークとエレベーターのマーク   駅階段付近に駅マークとエレベーターのマークが並んでいます。それが見えない視覚障害者はエレベーターを探すのは不可能に近いです。  仮に見えてもそれがどこにあるのかわかりません。点字ブロックをたどればエレベーターまでは行けますが、そこにあることを知っていないとなかなか使うことはないと思います。 写真2:三原(みはら)さんが点字ブロックをたどって地下のエレベーターに向かって歩いている  スロープでいったん切れている点字ブロックは、スロープが終わるとエレベーター前まで、また点字ブロックがあります。 写真3:西田辺(にしたなべ)駅地上の点字ブロックに自転車がある   今回、取材に行った日に西田辺駅地上の点字ブロックに自転車が置いてありました。  これでは、点字ブロックを利用する人にとっては危険すぎます!! ◎検証を終えて  エレベーターは便利ですが、勝手を知らないもエレベーターに一人で乗ると、何をどうしていいか迷っているうちに、誰かが外からボタンを押して急にエレベーターが動き出したりすることもあり、かなり怖いとともに驚いてしまいます。わかりやすいところにあるエレベーターに他の人と相乗りをすることはありますが、たいていエレベーターは端の方、奥の方なので存在に気がつかない、またはよほどでない限り階段やエスカレーターを使ってしまうことも多いのが事実です。(文責:三原(みはら)さん) 写真:エレベーター内のボタンがどこにあるのか探している様子  ピア大阪のピアカウンセラーである三原(みはら)ひろみさんと調査をご一緒させていただき、エレベーターひとつとっても障害種別によって、まったく利用のしやすさが違うことが改めてわかりました。  私自身は肢体障害なので、エレベーターボタンの矢印が浮き出ていることなど普段はあまり気にかけることもなかったため大きな発見でした。みなさんもご存じでしたか? 全盲の人や弱視でボタンの表示などが見えない、見えにくい視覚障害の人にとっては、エレベーターのボタンの位置などは触ってわかりやすいものが重要だそうです。  また、点字ブロックは、白状や足裏から伝わる感覚を頼りに判断するために大切なものです。  そのため、点字ブロックの上に自転車や物が置いてあったら、視覚障害の人が安心して点字ブロックを利用できなくなります。  今回は残念ながら、写真にもありましたが取材中の西田辺(にしたなべ)駅地上にある点字ブロックの上に自転車が置いてあり、「どうして!?」という気持ちでいっぱいになりました。視覚障害の人が安全に外出できるには、まずはみなさんの理解や心がけが大事であり、それひとつで大きく変わってくると思います。一人でも多くの方が、今回の取材(しゅざい)記事を通じて安全について考えていただけたら幸いです。(杉井(すぎい)) 写真:西田辺駅地上で取材を担当した三原さんとピア大阪スタッフの杉井が2人並んでいる ※今回取り上げさせていただいた制度は大阪市の移動支援事業です。移動支援事業は各市町村で取り扱いが異なりますのでご注意下さい。 --------------------------------------------------------------------------------------------------- ■利用者の声 大阪市移動支援事業の一部変更について 〜現状と課題〜 イラスト:女の子を負ぶったお母さんが傘を指しながら歩道で車(タクシー)を止めようと手をあげている様子  2008年4月1日より大阪市移動支援事業の一部取り扱いが変更されました。 「通年かつ長期にわたる外出」ということで、今まではたとえ保護者に障害があったとしても認められなかった就学前児童に対する保育園・幼稚園の送迎(送迎対応のない所に限る)については、協議対象要件に該当する場合に各区保健福祉センターと健康福祉局との協議により移動支援への対応が認められるようになりました。障害がある保護者にとっては大きな前進であり、子どもと一緒に安全に送迎できる喜びは何ものにも変えられません。  しかし、一方で障害児における「通年かつ長期にわたる外出」の取り扱いについても変更が出されましたが、まだまだ過重な制限がかかった状態のままで、保護者に負担が大きくのしかかる現状には変わりありません。  当たり前に地域で生活していく上で、切り離して考えることができない「外出」。 その「外出」にサポートが必要な人たちが利用する制度の現状と課題について、たくさんの人たちに理解していだだき、より使いやすい制度になればと思い取り上げさせていただきました。  今回は、障害者自立生活センター・スクラムと障害者生活支援センター・いきいきでピアカウンセラー(視覚障害)として活動され、一児の母でもある谷口由里子(たにぐち・ゆりこ)さんと、いくの障害児(者)・家族地域支援センター「ほっと」の代表で重度重複障害の子どもさんの母でもある北村惠子(きたむら・けいこ)さんに利用者の声として、現状と課題について書いていただきました。(杉井(すぎい)) ◎一人の母親として思うこと 〜保育所送迎ガイドヘルプをめぐって〜 障害者自立生活センター・スクラム 障害者生活支援センター・いきいき 谷口 由里子(たにぐち・ゆりこ)  私には3歳になる娘がいます。0歳9ヶ月の頃から保育所に通園しています。  大阪市では「通年かつ長期にわたる外出」に移動支援は使えないことになっていて、障害者である私がヘルパーさんと共に娘の保育所の送り迎えをすることは認められておらず、ほとんどの送迎を夫が担っていました。娘が保育所に入る前から現在までの約2年の間に2回、行政に対して意見書を提出、また障害者団体と大阪市との交渉の際に要望の発言をしたり、移動支援のあり方検討会において事例を提出するなどの活動を行ってきました。またメディアに報じてもらったり、多くの関係機関の機関誌などにもこの件についての文章を掲載していただき、この現状を広く知っていただくことができました。 イラスト:保育士さんが赤ちゃんを抱っこしながら男の子と女の子は保育士さんの足もとに寄りそっている様子  そしてこの3月10日に大阪市健康福祉局から「移動支援事業の一部取り扱い変更について」という通知が各区役所や事業所等に出されました。それにより、保育所送迎についても特例として、協議の上認められる道が開かれました。私も早速手続きをして大阪市からの答えを待っていました。  4月に入ってから、仕事中に私あてに区役所から連絡があり、先日大阪市に出した協議書が通ったとのことでした。担当の方の「お子さんが保育所を卒園するまで利用できますよ」という報告の最後のほうは私はほとんど上ずった声で答えていました。電話を切った瞬間、涙があふれてきました。 びっくりして声をかけてくれる同僚に、電話のことをなんとか伝えて、うえ〜ん!! と泣いてしまいました。勤務中なのに(汗)。その後、他のスタッフにも伝えて、みんなから祝福の拍手をいただいてまた涙・涙…。    今回の制度変更の通知で、この特例を認める部分はたった数行。その数行のために私はプライバシーをさらけ出し、葛藤して何度も涙を流し、自信を無くしかけたこともありました。他のお母さんやお父さんたちはみんな自転車に子どもを乗せて帰ったり、子どもと手をつないで楽しそうに歩いてる。なんで私だけが親として当たり前のことをしてはいけないの? なんで認められないの? そもそも障害者は「親」として認められていないのだろうか?? イラスト1:お母さんが自転車に乗り後ろに男の子を乗せている様子 イラスト2:お母さんが男の子と手をつなぎ歩いている様子  送り迎えが認められたうれしさの反面、娘のお迎えの道中に、この2年間に制度によって奪われてきたものの大きさ、多さを改めて感じます。以前までは、たまにボランティアさんとお迎えに行く時以外はわからなかった娘の保育所での様子、帰りの道でお花が咲いていること、商店街に金魚がいること、洋服屋のおじさんがいつもお迎え時の子どもたちに手品を見せてくれること…。その一つ一つに0歳の娘はどんなふうに笑っただろう、1歳の娘はどんなふうに感じただろう。  これまで当たり前のことが認められなかった無力さ、悔しさは消すことはできませんが、やっと一人の母親として堂々と公的な介助を使って送り迎えができる喜びを今、かみしめています。ママ友もたくさんできて、毎日楽しく過ごしています。 イラスト:女の子を抱っこしているお母さんと男の子を抱っこしているお母さんがお話している様子  障害者自立支援法の中には、障害者の子育て支援についてはほとんどと言っていいほど盛り込まれていません。大阪市に関してだけ言えば、これでほんのわずかですが前進したことになります。当たり前なことを「当たり前」と言うことにはかなりの勇気とエネルギーが必要でした。でもそれをしたことで、状況は変わっていくんだと実感しました。  今回のことでは本当に多くの方々にお世話になり、応援もしていただきました。みなさん、どうもありがとうございました!  とはいえ、これで終わった気はしていません。まだまだ制度で認められないために不便を感じている人、悲しい思いをしている人がたくさんいます。 そんな仲間のためにも、もちろん自分のためにも「おかしいなぁ」と思う気持ちをきちんと形にしていくことはこれからも続けていきたいと思います。  障害者自立支援法の中には、障害者の子育て支援についてはほとんどと言っていいほど盛り込まれていません。大阪市に関してだけ言えば、これでほんのわずかですが前進したことになります。当たり前なことを「当たり前」と言うことにはかなりの勇気とエネルギーが必要でした。でもそれをしたことで、状況は変わっていくんだと実感しました。  今回のことでは本当に多くの方々にお世話になり、応援もしていただきました。みなさん、どうもありがとうございました!  とはいえ、これで終わった気はしていません。まだまだ制度で認められないために不便を感じている人、悲しい思いをしている人がたくさんいます。 そんな仲間のためにも、もちろん自分のためにも、「おかしいなぁ」と思う気持ちをきちんと形にしていくことはこれからも続けていきたいと思います。 ◎児童期の支援 いくの障害児(者)・家族地域支援センター「ほっと」代表 北村惠子(きたむら・けいこ)  障害のある子どもたちへの支援は、10年ほど前には、施設まで送って預かってもらうショートステイ、児童デイサービス(小学生まで)くらいだったと思います。地域にあったのは、学童保育所くらいです。そこにも障害のある子どもを受け入れてもらえるのはほんのごく一部でした。その後、大阪市内全域に放課後いきいき教室ができました。この時も障害のある子たちは時間、曜日などを制限されたり、みんなが運動場で遊んでいるにもかかわらず教室から出してもらえなかったり、いろんな問題がありました。受け入れについては、今は随分と良くなったと思います。 イラスト:子ども達がアスレチック遊具で遊んでいる様子  家庭においては、ホームヘルパーが使えるようになり(基本月12時間)、2003年に支援費制度になり、居宅介護は家族の事情により加味され、時間数も増えています。その半年後、児童にも移動介護が使えるようになりました。(基本、月に12時間、長期休暇時は申請すれば、30時間になります。)2007年度には、4年生以上18歳までは、基本月24時間に変わりました。まだまだ時間数は足りません。特に中高生にとっては少ないと思います。 < 移動介護の派遣事由> 1.社会生活上必要不可欠な外出をする時 2.余暇活動等社会参加のための外出 3.外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除き、原則として一日の範囲で用途を終えるものに限ると記載されていて、通学には認められていません。    子どもたちは、「何かあれば」という理由で、ほとんどの親が今も送迎しています。送迎する者が病気になったりすると学校を休まざるを得ないケースもあります。そんなこともあり、親が働くことはかなり厳しく制限がかかっています。  2006年に自立支援法になり、特に内容を厳しく問われていましたが、2008年3月に少し変更されました。 「通年かつ長期にわたる外出」  保護者が急遽何らかの理由で対応を行うことができなくなった場合等、次に示す場合は(原則支給決定時間内での対応)特例として移動支援を使うことが可能となります。 1.社会的理由(冠婚葬祭等)による場合(基本一日)〜介護者の余暇活動等私的理由(旅行)は対象にならない。 2.介護者が入院、通院治療が必要な場合、診断書等の確認書類の提出が必要(基本1ヶ月以内) ここまでは、各区の保健福祉センターで判断できます。  原則として「通年かつ長期にわたる外出」は、移動支援事業の対象外となっているために、3ヶ月以内の対応を基本として、市健康福祉局に協議を上げ、認められる場合もあります。 1.介護者が長期間(1ヶ月を超える期間)入院通院加療が必要で送迎ができない場合 2.一人親家庭やこれに準じる世帯において介護者が就労を理由として、一人親施策や育児支援による対応の検討をしても送迎できない場合(就学前児童、きょうだいのいる家庭) 3.介護者に重度の障害があり送迎ができない場合 4.その他、合理的理由により送迎ができなくなった場合 と、ほんの少し検討してくれるようになりましたが、まだまだ制限がついています。  学校送迎については、すべて福祉制度でまかなうのではなく、学校側の工夫や地域での支援(見守り隊等)など連携すればうまくいく場合もあると思うのですが、その話を進めていってくれる相談支援ですらうまく機能できていないような気がします。一人一人の子どもの可能性を伸ばしていけるような社会、生まれ育った場所で多くの人たちとかかわり合いながら生活するのって、すごく大切です。ほんの少しの声かけで、制度を使わなくてもできることもあります。母親が働かないといけなくなり、学校の送迎が必要となった時に一人で通学できるように、何ヶ月間かそっとうしろから見守り、通わせた結果、一人で行けるようになり、通っていました。その間、途中で八百屋の人に「早く行きや!」とか、「おはよう」とか、少しずつ顔見知りになり、声かけしてくれる人も増えてきました。でも、ちょっとトラブルがあった時に、だれか付き添ってほしいと、せっかく一人で行っていたのにできなくなったケースもあります。  障害のある子どもの親はいつまでも元気で、子どもの送迎をし、身辺のことをしないといけないのでしょうか? 本人の人生、親の人生、それぞれを生きてもいいと思うのですが…。 イラスト:子どもの乗っているベビーカーを押すお母さん ◎編集部より  大阪市健康福祉局が、移動支援事業者や指定相談支援事業実施機関に向けて、2008年3月10日に出した「移動支援事業の一部取り扱い変更について」という文章を以下に掲載します。なお、実施時期は、2008年4月1日よりとなっています。 1、移動支援における全身性障害者の定義について 現行 a.両上肢及び両下肢のいずれにも重度の障害を有する肢体不自由の1級の者 b.両上肢及び体幹のいずれにも重度の障害を有する肢体不自由の1級の者  ※または、これに準じる者で、各区において移動支援の必要性があると認められる場合は、障害者施策部自立支援事業担当と協議のうえで決定を行うこととする。 《改正》(破線部分【 】を追加) a.両上肢及び両下肢のいずれにも重度【破線部分(1、2級)】の障害を有する肢体不自由の1級の者 b.両上肢及び体幹のいずれにも重度【破線部分(1、2級)】の障害を有する肢体不自由の1級の者  ※または、これに準じる者で、各区において移動支援の必要性があると認められる場合、各区保健福祉センターと健康福祉局との協議のうえでの決定を行うこととする。  ※破線部分【「これに準じる者」については、上肢及び下肢(左右のうち片肢のみで可)あるいは体幹のいずれにも重度(1、2級)の障害を有する肢体不自由1級の者等で、外出に支援を要する者(ただし、重度訪問介護対象となる者及び介護保険適用後に身障手帳を取得した者は除く)とする。】 2、「通年かつ長期にわたる外出」の取り扱い 「通年かつ長期にわたる外出」においては、基本的には保護者等による対応を基本としているところであるが、その保護者が急遽何らかの理由により対応を行うことができなくなった場合等、次に示す場合は特例として移動支援による対応(原則として支給決定時間内での対応)を可能とする。 @緊急避難的な対応として移動支援による対応を認める場合の取り扱い ○事業所による判断を可能とする場合 社会的理由(冠婚葬祭等)により、緊急避難的に対応を必要とする場合 (1)1日の対応を基本とする。同一理由で複数日に及ぶ場合は各区保健福祉センターへ連絡を行うこと。 (2)相談があった際には、事業所で記載する訪問記録等に、緊急避難的な対応の理由を記録しておく。 (3)介護者の余暇活動等の私的理由(旅行等)は、「緊急避難的な対応」の対象にはならないので留意すること。 ○各区保険福祉センターによる判断を可能とする場合 介護者が入院治療や継続した通院治療等が必要となり、移動支援による対応が望まれる場合 (1)1ヶ月以内の対応を基本とする。 (2)区保健福祉センターへ診断書等の確認書類の提出が必要となる。 ○各区保健福祉センターと健康福祉局との協議により判断を行う場合  協議の対象としては、次に該当する場合を想定しています。協議のうえ対応を認める場合においても、原則として「通年かつ長期にわたる外出」は移動支援事業の対象外としていることから、3ヶ月以内の対応を基本とする。 《協議の対象事例》 ア)これまで送迎にかかる支援を行っていた介護者が、長期間(1ヶ月を超える期間))の入院や通院加療が必要となり送迎が行えなくなった場合 イ)一人親家庭やこれに準じる世帯において、これまで送迎を行っていた介護者が生計維持のための就労を理由として、一人親施策や育児支援等による対応の検討を行ってもなお送迎が行えない場合 ウ)介護者に重度の障害があり、送迎が行えない場合 エ)その他、合理的な理由により送迎が行えなくなった場合 A特例的に移動支援による対応を認める場合  これまで移動支援では、通園・通学については基本的に保護者や学校側による対応を基本としており、保護者が障害を有する場合であっても、「通年かつ長期にわたる外出」として移動支援による対応ができないとしていたところである。  しかしながら、保護者による対応を前提とする送迎において、障害を事由として対応ができない場合については、各区保健福祉センターと健康福祉局との協議により対応を認めることとする。 【協議対象要件】・・・移動支援事業の対象となる者で、次のいずれにも該当する者  (1)就学前児童を養育している者 (2)その他の家族による支援及び育児支援等の活用を行ってもなお、移動支援による送迎の対応が必要な者 【対応内容】 対応可能な目的先  ・送迎対応の無い保育所及び幼稚園 対応可能な時間数  ・基準時間の範囲内での対応 イラスト:車いす ■編集後記   ピア大阪ニュースドリーム22号をお届けします。好評連載の「私にとっての障害受容」では初めて、盲ろう者に書いていただきました。今後も様々な障害当事者に書いていただく予定です。読者の皆さんのお考えも是非お聞かせください。    既に、「第14期ピアスクール」が始まっています。受講生同士もなかなか良い雰囲気です。ピア大阪(おおさか)としても受講生をしっかり応援していきたいと思います。  今年1月までピア大阪で働いていた三井孝夫さんが泉大津市にNPO法人リアライズを立ち上げ、その設立記念集会が9月15日(月・祝13:00〜17:00に和泉シティープラザにて開催されます。参加申し込みは、電話:0725−22−7716 FAX:0725−22−7746まで。  『ピア大阪ニュースドリーム』の入手を希望される方は、お気軽にピア大阪までご連絡ください。 また、点字版・テープ版・デイジー版も作成しています。ピア大阪のホームページでもご覧になれます。(Y・N)                             2008年 9月9日 --------------------------------------------------------------------------------------------------- 編集人 社会福祉法人 大阪市障害者福祉・スポーツ協会 自立生活支援センター ・ ピア大阪 〒546−0033 大阪市東住吉区南田辺1−9−28 大阪市立早川福祉会館内  電話 06−6622−1180 Fax06−6622−0423 ホームページhttp://www5.Ocn.ne.jp/~peerosk/ 頒価200円 ---------------------------------------------------------------------------------------------------